運 河
寂しくなって一人で行った
優しさを求めて一人で行った
生活のリズムが重荷になってしまって
いつか見た
焼け付いた四畳半の砂漠の向こう
一瞬光った蜃気楼の
唐突すぎる会話の意味を
どうしても確かめたくなってしまった
水門の辺りにできた工業団地の中を突っ切って
運河をどんどん下って行く
カモメ 突然 前を横切る
あんなに大切にしていた純白の表情が
叫び声に驚いて瞬く間に飛び去った
やっぱり行かない方が良かったというのか
綺麗な表情の日々が消えてしまった