スライドショー

夏の少年
太陽にあおられっ放しのときめきごっこが
やっと一段落した波打ち際で
たった一人で手持ち無沙汰に立っている
ルビー色のサングラスをかけた夏の少年を見かけたら
インスタント・ラブを買いあさる貪欲なエンゼルたちよ
どうか彼にも優しく声をかけてやっておくれ
月の光が日付変更線を超えてしまうころ
ペッティングに夢中の新しい恋人たちは
下着姿で立っている夏の少年に全く気付かない
インスタント・ラブを買いそびれた孤独なエンゼルたちよ
どうか彼を優しく抱きしめてやっておくれ
海の季節が終わるころ
夏の少年は
自分自身が醜い欲望を抱えた
大嫌いな大人だったという現実を
いやというほど思い知らされる